鰹節屋のつぶやき

枕崎の本枯節職人、尾辻求さんに本枯節づくりをご教授いただきました。

鰹節屋のつぶやき

2024/3/20に、鹿児島県枕崎市の尾辻鰹節店の尾辻求さんのもとへ伺いました。 天野鰹節店を継ぐことになったものの、 鰹節について何も知らない...

2024/3/20に、鹿児島県枕崎市の尾辻鰹節店の尾辻求さんのもとへ伺いました。

天野鰹節店を継ぐことになったものの、
鰹節について何も知らないことに気づき、
まずは本場の枕崎へ行こうと思いました。

事前に、枕崎の有名な鰹節屋さんへ電話をして、
工場見学をお願いしました。

突然のお願いにも関わらず、尾辻求さんが快く承諾してくださりました。

尾辻求さんは、昭和11年11月3日に枕崎で生まれ、19歳で鰹節職人となり、昭和44年に独立された本枯節職人です。

平成5年には、第15回全国鰹節類品評会にて農林水産大臣賞も受賞されています。

作業場で先代らしき男性と若い男性が、刺身や飲み物を囲んで談笑している様子

作業場でお話を伺いながら、鰹の見極め方やランクの話など、本場で長年経験を積まれた職人さんにしかわからない貴重なお話をたくさん聞かせていただきました。

単に南方でとれたものが良いとは限らないこと、一本釣りでなくても旋網(まきあみ)の中に良い鰹があることなど、私の知らないことばかりでした。

黄色いコンテナに並べられた、黒く燻された鰹節の原料らしき節

黄色いコンテナに並んだ節を見ながらお話を聞くと、鰹節にランクがあることを何となく知っている、というレベルでは全く足りないなと感じました。

本当に現場に来て、長年の経験を持つ職人さんに直接聞いてこそ得られる知識があるのだと思います。

工場内では、採れたての鰹のタタキまでいただきました。

大皿に盛られたカツオの刺身とたたきの盛り合わせ

新鮮な鰹のタタキは非常に美味しく、身が引き締まっていて、普段食べているものとは全く違うように感じました。

また、鰹節と味噌を和えた鰹味噌もご馳走になりました。

食卓に置かれた鰹節の佃煮風のおかずと、横に残った削り節

この鰹味噌が特に美味しく、お土産としてもいただいたのですが、持ち帰ってすぐに食べてしまいました、、

本当に感謝です。

追記ですが、なんと同年10月に、社団法人日本鰹節協会主催の第21回全国鰹節類品評会で、尾辻求さんが近海物鰹本節で農林水産大臣賞を受賞されました。

 

実際に私が継いだ後に、尾辻さんの本枯節を仕入れさせていただきました。

近海旋網の鰹節を本枯節にしたものらしいのですが、以前に他社から仕入れた南方一本釣りの本枯節よりも風味が強く、美味しいように感じました。

削った形も綺麗な花削りになり、職人の業でこんなにも出来上がりに差が出るのかと、本当に驚きました。

近鉄百貨店でも販売していますが、非常に人気で、1日50個程度売れています。

でも、まだまだ私自身の知識も経験も足りないので、尾辻さんのような職人さんから学びながら、良い鰹節をお客様に伝えていけるように頑張ります。